今年注目を集めたファン付き作業服について

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今年の夏は例年より各地で平均気温が高くなる傾向がみられました。そのため、全国的に若者、高齢者を中心に熱中症患者が増えたことが問題となりました。また、東京オリンピックが開催される2020年までの間、建設業は人手不足が心配されるほど盛況を見せています。

この2つの内容が合わさったため注目を集めた「ファン付き作業服」について今回は述べていこうと思います。

【ファン付き作業服の特徴について】

ファン付き作業服の最大の特徴は、外気を服内に取り込むファンが服に取付けられていることです。通常の作業着は汗を効率よく吸い取り、その気化熱を利用して体温を下げます。しかし、このファン付き作業服は扇風機の要領で風を体に当て、汗の気化を促進させることで体温を下げています。

ファン付き作業服の構造としては、通常の作業着の腰部に穴があいておりそこが外気の取り込み口になります。その取り込み口となる穴部にファンを外側から取付け、固定することで使用する状態が完成です。通常は左側と右側に計2つファンを取り付けることが多いです。

あとはこのファンを回すためのバッテリーを専用ポケットなどに収容した状態で、そこから線を繋ぎ電力を供給させます。スイッチを入れるとファンが回転し、そこから取り込まれた風が体付近を通り、首元から抜けるように循環していきます。

(扇風機が付いた作業服は、エコで快適な作業服です)

【ファン付き作業服の価格】

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作業服の大手であるワークマンで調べてみると、空調風神服という名前で売られており6800円でした。しかし、この値段には秘密があり、ファン・バッテリーは別売りとなっています。ファンだけの値段で3900円、専用のリチウムイオンバッテリーが9800円となっていますので、初めてこの空調風神服を使用しようとすると、合計20500円(税抜き)かかってしまいます。

こんなに高いのかと思いながら、他のメーカーを調べてみますとワークユニフォームというサイトでは服・ファン・バッテリーのセットで18500円(税抜き)となっています。

更に作業服ですので洗濯用に複数枚準備しようとすると、ベースとなる服が複数枚必要になりますので、例えば1週間分5着用意しようとすると、ワークマンの場合47700(税抜き)必要になります。これらのことからわかるように通常の作業服と異なり、ちょっと試しで買ってみようとなるにはハードルが高い値段となっています。

時給1000円貰うアルバイターが熱中症対策としてこれらを揃えようと思うと、1日8時間労働でも作業着代の為だけに6日間働く必要があります。

【ファン付き作業服の課題】

前の段落にて価格面について触れましたが、ファン付き作業服の課題はまだあります。1つ目はバッテリーです。どこのメーカーのファン付き作業服の場合でも、だいたいはファンの強さ(風量)は段階的に設定できるようになっています。

一番弱い風力で8時間は稼働できるように設定されていることが多いですが、暑くて使用しているため一番弱い風力で使うのはまれです。快適に使用するために風力を上げると、稼働時間は半分の4時間程、もしくはそれ以上に短くなってしまうことがありますので仕事の途中からただ暑いだけの服になってしまいます。

それを防ぐために大容量のバッテリーを使用しようとすると、大型化するため携帯には不向きとなります。更に毎日使うものの為、通常は帰宅後から翌日朝の間までにバッテリーの充電を行いますが、大容量バッテリーの場合充電が終わらず結局次の日の途中で使用できなくなってしまう恐れがあります。

また、使用しているのがリチウムイオンバッテリーですのでそれ自体に危険があります。海外のニュースでスマホがいきなり発火したとのニュースを聞いたことがあるかもしれません。それらは品質の良くないリチウムイオンバッテリーを使用していたため、バッテリー自体が熱を持ち発火に繋がってしまったために起きています。

使い終わったバッテリーを車に置いておいたら、日光により高温となり発火に繋がるという危険があります。2つ目は使用環境です。外気をファンによって取り込む構造の為、要は外の空気がそのまま服内に入ってきます。通常の作業現場では外気温度が問題になることはありませんが、場所によっては外気が高温の場合もあります。

そのようなときにこのファン付き作業服を使用すると、熱風が服内に入ってくるだけになり涼しさを感じることができません。3つ目は見た目です。腰元から外気を取り込み首元から出す方式の為、ファンが回っている間は服が膨らんだ状態になります。

つまりは太って見えるため、見た目としては良くないです。最近は女性が工事現場で働くことも増えてきましたが、この見た目の問題があるため女性にはあまり人気がありません。

【それでもファン付き作業服を使いたいメリット】

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ここまで否定的な意見を多く書いてきましたが、今年の夏はファン付き作業服はどこも売り切れ続出でした。つまりは否定的な面もあるが、それを上回るメリットが十分にあるということになると思います。ファン付き作業服を取り扱っているサイトには、だいたい使用有無を比較したサーモグラフィ画像がありますがどれもファン付き作業服を着ている方が5~6℃は体表面の温度が低いです。

5~6℃と書くとイメージが沸きにくいかもしれませんが、35℃になるはずの日が30℃になったと考えると今日は涼しくなって良かったなと間違いなく思うレベルだと思います。体表面の温度がこれだけ下がると、熱中症のリスクはグッと下がってきます。

近年、熱中症は死に繋がる病気との認識になってきましたので、ファン付き作業服を着ることで得られる安心感も大きいです。これは作業者が嬉しいだけでなく、作業監督者にも嬉しいことです。もちろん自分が受け持つ現場で死者は出したくありませんし、熱中症気味になったために休憩を進め、結果として人手不足で現場の進捗が悪くなってしまうことも防いでくれます。

【ファン付き作業服についてもう少し知ってみませんか】

メリット・デメリットがわかった上で購入したくなった方も多いと思います。

では、購入するにあたりもう少しファン付き作業服についてもう少し知ってみませんか?今年特にファン付き作業服が話題になったため、最近できた服かと私は思っていました。しかし、周りに聞いてみるとけっこう前から物自体はあったとの意見がありました。

そこでちょっと調べてみますと、開発が1998年に始まり販売は2001年となっていました。今年が2018年なので、販売されてもう17年。意外と歴史がある服です。17年の間に改良が進められて来た服ですので、着てない方にちょっと自慢してみてはどうでしょうか。

詳細→かっこいい作業服|https://www.l-m.co.jp/work/work-cool/
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